あなたの職場には、少しの仕事をまるでプロジェクトを一つ完了させたかのように言う人はいませんか?その人は承認欲求モンスターかもしれません。
承認欲求モンスターとは、他人からの評価を強く求めて過剰なアピールをする人のことを言います。彼らは他人から認められたい気持ちが強すぎるため、業務や周囲の雰囲気に少なからず影響を及ぼす非常にめんどくさい存在と言えるでしょう。
この記事では、職場にいる承認欲求モンスターの男女別の特徴や対処法を徹底解説しています。彼らのことを理解し、仕事のしやすい空間作りを目指しましょう。
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職場の承認欲求モンスター(女性)の特徴7選
目立つ仕事やプロジェクトに執着する
承認欲求モンスターは、重要なプロジェクトや注目されやすい業務を率先して取り組みたがります。とくに業務自体は難しくはないが、人目についたり一見難しそうに見える仕事はとくにやりたがるでしょう。
これにより上司や同僚の評価が高まると期待し、「自分がやります!」と積極的にアピールすることが多いです。できるだけ低コストで上司や影響力のある同僚に好印象を与えようと努めます。お茶くみなど気を利かせるような仕事にも熱心です。
同僚や部下を利用する
自分の評価を上げるために、他の同僚や部下を利用します。部下の提案を自分の手柄のように報告することで成果を奪ったり、人に仕事を押し付けつつ最後の仕上げのみちょっと口出しして功績を横取りしたりします。
「その提案ちょっとだけ直しておきますね」「ここはこうしたほうが良いかもです」なんて言って割って入ってくる女性は要注意です。
小さな成果や仕事でも大きくアピールする
どんなに些細な成果や仕事でも過剰にアピールし、周囲に共有しようとします。
たとえば、「○○の成功は私の助言も大きかったと思います」など、少しの成功でも職場内で褒められるようにしたり、「昨日は残業して仕事してたんです」「この取引相手の方とても厄介なんですよねー」など、自分の努力や働きぶりを周囲に強調することがあります。承認欲求モンスターは承認されることが主な目的なので、仕事量や頑張りを見てもらいたい意図が強いです。
他者の仕事への口出し
承認欲求モンスターは、他人の仕事に干渉してくることがままあります。聞きかじった内容で自分の知識をひけらかしたいときなどに「それって~」など割って入ってくる事があるでしょう。業務内容を理解していないため、的外れであることや、前提条件の説明が必要であったりして、業務に支障が出ることがあります。
細かな評価に敏感
他人の評価に敏感で、特に細かなところまで気にします。例えば、服装や言葉遣いなど、表面的な評価から、どんな小さな事でも他人に貢献したことを認めてもらいたいと感じています。資料を取ってあげた、簡単な作業を代わりにやってあげた、といった場合に、感謝の言葉を強要することがあるでしょう。
「せっかくやってあげたのに」という人はどんな小さなことにも見返りを求めてきます。
裏で他者を下げて自分を上げようとする
職場において、陰で他人のミスや短所を話題にすることで、間接的に自分を高く見せようとすることがあります。「○○さんは良い人だけど、ちょっと抜けてるよね」といった言い回しで他者を控えめに批判します。共感が得られないと感じると、疎外感を抱き、過度に感情的になることがあるので注意が必要です。
オフィスでの外見に気を遣いすぎる
承認を求める気持ちが強いため、職場での服装やメイクに過剰に気を遣い、他の社員よりも一段と目立つ格好をすることがあります。とくに周囲から「素敵だね」と褒められると自信が増し、同僚の反応を引き出そうと日々変化をつけようとします。「今回のネイル頑張っちゃった」なんて自慢してくる人は承認欲求モンスターかも?
職場の承認欲求モンスター(男性)の特徴7選
自己アピールが強すぎる
男性の承認欲求モンスターは、自分の成果や能力を常に他人に認めてもらいたいという強い欲求を持っているため、常に自分の成果や能力を他の人にアピールしたがります。会議やプレゼンで自己主張が強く、他の人の意見を軽んじることが多いです。
「私がやりました」「私のアイディア(提案)です」などのセリフが多い場合は注意が必要です。
競争心が半端ない
彼らは他人よりも優れていることを証明したいと常に思っているので、競争心が非常に強いです。そのため、他人の失敗を利用して自分を引き立てようとすることがあります。同僚の成功を素直に喜んだり褒めたりできなかったり、あらを探そうとしている人は承認欲求モンスターの可能性が高いです。
悪人に見られたいわけではないので、冗談めいて「今回は運が良かったね」「悪くはないんじゃないか?」などのセリフが見受けられるでしょう。
他人からの評価に過敏
承認欲求モンスターは他人からの評価に非常に敏感で、ちょっとした批判でも大きなダメージを受けることがあります。そのため、すぐに不安や苛立ちを感じ、自己弁護や言い訳をする傾向があります。反対に褒められると必要以上に喜びます。
「君はこう思うかもしれないけれど、実はこういう事情が…」「そう言っても状況が違っていたら…」と、自分の行動の背景を持ち出したり外部要因に頼ろうとする部分が多いかもしれません。
仕事の量よりも見栄えを重視
実際の仕事の成果よりも、自分がどれだけ頑張っているか、どれだけ大きな役割を果たしているかをアピールすることに注力します。そのため、見かけ倒しの仕事が増えることがあります。地道な作業は疎かにして、人に押し付けることが多いでしょう。
「悪いけどこの企画書見直ししておいてくれるかな?」と、ほとんどできていない企画書を手直しさせて、あたかも自分がやったかのように発表したり…なんて人かも。
自分の功績を過大評価する
チームで達成した成果をあたかも自分一人で成し遂げたかのように話し、他人の貢献を軽視することがよくあります。悪気がないとチームメンバーが聞いている場所でも話してしまうため、話を聞いた他のチームメンバーが不公平感を感じることがあります。
「このプロジェクトのほとんどの案を出したのですが、うまくいって良かったです」なんて言いながら、案と言うよりは小言だったりする場合も。
自己中心的な行動
承認欲求の強い男性は、自分の利益と評価を最優先に考えます。周囲の状況やチーム全体の利益を考えずに行動するため、プロジェクトの進行よりも自分がいかに目立ったり褒められたりするかを考えて動きます。そのためなら、他人のスケジュールや意向など完全無視。人が褒められている場面があったら無理にでも自分の話に切り替えて話題の中心に居ようとします。
「それよりさあ」「俺だったら~」なんて切り口で話題に入ってくる人には注意したいですね。
一貫性のない態度
承認欲求モンスターは自分より影響力のある上司や取引先の前では非常にフレンドリーで協力的に振る舞います。仕事の内容というよりも人間性として売り込んで可愛がってもらうことが目的なのです。なので、そのような利益がないと感じた相手には、冷たく無関心な態度を取るでしょう。協力を求めるためには時に甘えたようにお願いをすることもありますが、手伝いは当たり前だと思っているので、その結果について感謝することは少ないです。また、手伝い以上のアドバイスや助言は自分を低く見ていると感じ、急に敵対心を向けるでしょう。
親切心で伝えた言葉に、感謝もなく「別にアドバイスが欲しかったんじゃないから」と突っぱねる人は低い評価をされた、と思って攻撃的になっているかもしれません。
職場の承認欲求モンスター(女性)への対処法6選
適度に感謝を示す
承認欲求モンスターは褒められたり認められると満足しやすい傾向があるため、過度でなく適切な範囲で承認の言葉をかけると良いでしょう。たとえば、「○○さんのおかげで助かりました」というように簡潔に伝えることで、相手も安心しやすくなります。
境界線を明確にする
他人の仕事に干渉しているときや、目立つ仕事ばかりを好んで行っている場合は、業務の範囲や役割を明確にし、過度に関わりすぎないようにしましょう。境界線を守りながら、「これについては○○さんにお任せします」と、責任範囲をはっきりさせると良いです。
事実ベースで冷静に接する
彼女が自分の功績を過大評価しているような場合でも、感情的に対立するのではなく、冷静に事実をベースにしたコミュニケーションを心がけましょう。「実績としてはこうでしたね」「この部分はみんなで協力して取り組みましたね」など、感情に左右されない事実確認を行うのがポイントです。
過度な対立や論争を避ける
相手が自己主張や功績アピールに走ることに苛立ちを感じることもありますが、直接対立するとトラブルに発展する可能性があります。承認欲求が強い背景には、自己肯定感の低さや不安感が関係していることも多いため、必要以上に否定せず、相手の気持ちに理解を示すことも一つの方法です。対応を間違えると、こちらが加害者として対応されてしまう可能性もあるので攻撃的な言葉は避けましょう。
対立を避けつつ、「そうなんですね」と軽く受け流すなど、相手の自己顕示欲を和らげる対応を心がけましょう。ただし、共感しすぎてしまうと巻き込まれてしまうので適度な距離感が重要です。
自分の成果を適切にアピールする
承認欲求モンスターがいる職場では、他の人の功績が埋もれてしまうこともあります。そのため、自分の成果や努力を適切に報告することも重要です。ミーティングや報告書で自分の成果を記録・発信し、正当な評価を受けられるように工夫しましょう。
必要な場合は上司や人事に相談する
相手の承認欲求によって業務に支障が出ている場合、ひとりで対処するのは負担が大きいと感じたら、上司や人事部門に相談することも選択肢です。相手の行動が職場の環境にどう影響を与えているかを共有することで、上司や人事が状況を把握し、冷静かつ客観的に対応でき改善に役立つでしょう。
職場の承認欲求モンスター(男性)への対処法5選
冷静に対応する
彼らが自己アピールしているときは、感情的にならず冷静に対応することが大事です。彼らは自分に注目してもらうために、周囲を刺激することがあります。過度な賞賛は避け、事実に基づいたフィードバックをするようにしましょう。
「私のアイディアでここまで進めました」「ありがとうございます。進めてくれた方たちもありがとうございます。」
境界線をしっかり引く
その人の行動が自分や周囲にとって負担になっている場合は、きちんと境界を設定することが重要です。しつこく話しかけられる場合は、「今は忙しいので後にしましょう」などと伝えて、距離を取ることが大事です。更に、彼らの過度な競争心に巻き込まれないように、仕事の範囲や役割分担なども明確にしましょう。
「君はこう思うかもしれないけれど、実はこういう事情が…」「言い分があるのはわかりました。ですが、今はこの修正を行うのが先なので原因の追求などは後にしましょう」
評価の基準を明確にする
承認欲求モンスターは自分だけが認められたいという気持ちが強いですが、評価基準がチーム全体であることを明確にし、個々の成果が公平に評価される仕組みを作ることで、彼らの過度な自己顕示を抑えることができます。会議などで「みんなのおかげでプロジェクトが成功した」といった言葉を使い、承認欲求モンスターの独り占めを防ぎましょう。
適度な承認を与える
無視し続けるとさらに強い行動に出ることがあります。適度に肯定的なフィードバックを与えることで、必要以上の賞賛を求める行動を減らせるかもしれません。その時のフィードバックは、成果が出たときに簡単に「お疲れ様です」と声をかける程度でも問題ないでしょう。
自分の時間とエネルギーを守る
承認欲求モンスターとのやり取りは、精神的に疲れることがあるため、自分のストレス管理も忘れないようにしましょう。意識的に休息を取ったり、趣味やリラックスする時間を確保したりして、エネルギーを回復させることが大切です。
あまりにも一緒に仕事をすることが辛いと感じた場合は、上司や人事に相談してみるのも一つの手かもしれません。急に部署異動ということは無いかもしれませんが、相性をしっかりと見て何かしらの対応を考えてくれる場合もあります。
まとめ|承認欲求モンスターに振り回されないために
職場の承認欲求モンスターは絶えず注目を求め、自分の成果を強調してきます。その行動は、職場の雰囲気や他人の業務に影響を与えてしまうでしょう。
対処法として、フィードバックを限定的に与え、職務に集中させるようにしましょう。
同僚であれば上司に相談し、自分の上司であるばあいは同僚からのフォローや、人事への相談が鍵となります。