フレネミーとは、「フレンド(友達)」と「エネミー(敵)」を組み合わせた造語で、表向きは友達のふりをしながら、実は敵対的な行動をとる人を見かけます。
フレネミーは仲の良い友人のように接する一方で、裏では悪口を言ったり、陰で攻撃したりすることもあります。そのため、相手の本当の意図を排除し、適切な対処法を知ることが重要です。
この記事では、フレネミーの特徴や心理、そして効果的な対応策について詳しく解説します。自分の心の声を聞き、正しく距離途中で、フレネミーによる影響を極力抑えましょう。

フレネミーとは?その意味と特徴
フレネミーとは友人であり敵
フレネミーとは、「フレンド(友達)」と「エネミー(敵)」を組み合わせた言葉で、表向きは友好的に接しながら、内心では嫉妬や敵意を抱いている人のことを指します。職場やプライベートなど、さまざまな場面にいる可能性があります。
一見、人当たりも良くにこやかで社交的という仮面をかぶっているため、最初は本性に気づかず急速に仲を深めてしまいます。しかし、気付いた時には陥れられていて、つらい立場になっていた、なんてこともよくある話です。最初の段階でフレネミーであると気づくことは難しく、懐に入りこまれてしまったら中々離れるのが難しいのがフレネミーの恐ろしさなのです。
フレネミーは男女どちらも存在しますが、女性の方が多いとされています。女性の方が見た目を気にする人が多かったり結婚や出産といった大きな人生の転換期で明確に立場が変わることが原因かもしれません。
フレネミーの特徴6選
フレネミーの特徴として、以下のような行動が挙げられます。
- 表面上は友好的だが陰で、悪口や秘密の暴露をする
- 競争意識が強く、相手を見下したり対抗しようとする
- 必要なときだけ優しいげに接し、都合が悪くなると態度を変える
- 他人の失敗を喜ぶ、または助言と称して相手を批判する
- 攻撃が分かりづらく、対応しづらい
- 人間関係を逆手に取って、脅してくる
以下で特徴を詳しく見てみましょう。
悪口や秘密の暴露
フレネミーは相手をコントロールするため友好的に接してきます。しかし、自分の利益や目的のために影であなたを陥れたり、他人の秘密やプライバシーを情報として利用することで、利益を得ようとします。
誰にも言わないでね、と言って伝えたものが漏れていたら、それは彼らが目的を達成するために利用されたと考えたほうが良いでしょう。
人のプライバシーによく首を突っ込みたがるような人や、噂話ばかりしてくる人には要注意です。
競争意識が強い
フレネミーは競争心が強く、競争や比較を常に意識していて、すべてを自分の損得勘定で考えて動きます。また、表向きは親しげでも裏では自分よりも成功している相手に対する敵意や嫉妬を抱いている場合が多いです。
相手にわからないように振る舞っているので本心や感情を読み取るのは難しいですが、ターゲットが自分ではない場合は非常にわかりやすく、二人きりになったときに別の人の悪口を積極的に言うような人は、フレネミーの可能性が高いと考えて良いでしょう。
感情の起伏が激しい
フレネミーは感情の起伏が激しく、表面上はフレンドリーに振る舞う一方で、突然態度が変わることがあります。その理由は、自分に都合が悪くなったときで、感情で相手を支配しようとしています。そのため、振り回されることが多くなるでしょう。
怒ったり泣いたりすることで自分の意見を押し通そうとする人はフレネミーの可能性が高いです。
他人の失敗を喜ぶ
フレネミーの人は相手よりも自分がいかに優れているかを強く表現し、自分の地位や評価を高めようとする傾向があります。そのため、何もしなくても自分が「上」になれる他人の失敗・不幸が大好物なのです。
特に職場での昇進に関してや、スポーツや勉強といった成績が明らかになるものは特に好んで参加し、仲間であってもチーム内での立場を確立するために、足を引っ張る場面もあるでしょう。
攻撃が分かりづらい
直接的に攻撃するよりも、間接的な方法で相手を傷つけようとする傾向があります。
例えば、「助言」と称してまわりくどい微妙な非難や批判をして、評判や信頼を傷つけようとしてきます。笑いながらジョークとしてズケズケと攻撃してくるパターンも多いです。言われて傷ついたり怒ったとしても、冗談でそんなに怒らないでと返されてしまいます。あくまで友人だから助言した、冗談を言った、というスタンスを崩さないため、攻撃を受けた側が過剰反応だったのかと錯覚させられてしまいます。
人を利用する
とくに女性に多いのですが、環境を人質にする場合があります。学校や会社で形成されたグループから排除しない代わりに、対価を求めたりすることがあります。一人きりになりたくないという相手の心理を逆手にとり、相手を利用しようとする動きです。よくあるのが、指示に従わない場合友達をやめる、もう遊ばない、といった脅し文句です。
フレネミーの心理
フレネミーの心理は、嫉妬、劣等感、競争心などが複雑に絡み合っています。表向きは友好的でありながら、内心では相手を陥れたり、コントロールしようとする傾向があります。
その根底にあるのは、彼らの自己肯定感の低さが理由と考えられます。
自己肯定感の低い人は、周りの評価を過度に気にしたり完璧主義であるがゆえに自信を持てずにいますが、フレネミーの場合は相手を陥れることで自分に自身を得ようとします。
フレネミーが友達のふりをする理由
嫌いであれば友達のフリをする必要はないのでは?と思いますよね。実は友達のフリをするには理由があります。
- コントロールしたい
相手を支配したいという欲求を持っている人もいます。友達のふりをすることで、「友人関係」そのものを交渉材料にしてコントロールしようとしてくるでしょう。 - 嫉妬心を満たすため
フレネミーは相手の成功や幸福を素直に喜べないことが多く、内心では嫉妬を抱えています。友達という身近な存在になることでわがままを受け入れてもらい、できるだけ足を引っ張ろうという魂胆があります。 - 周囲との関係の維持
表立って敵対してしまうと、周囲からの評価に関わってきます。そのため表面上でも友人としていようとします。
フレネミーの見分け方と注意すべきサイン
友達のふりをしているため、一見すると普通の友人と違いがわからないことがあります。しっかりと言動に注意して見分けましょう。
また、気づいたらフレネミーだと感じる人と知り合うことが多いな…と感じたら、あなたがフレネミーに狙われやすい特徴を持っているかもしれません。参考記事を読んでしっかりと対処してみてくださいね。
【参考記事】フレネミーに狙われやすい人の特徴!嫌がることを知り身を守る対処法を解説!
フレネミーによくある言葉や行動の特徴
フレネミーの言葉や行動には、いくつかのパターンがあります。以下のサインが頻繁に見られる場合、その相手はフレネミーかもしれません。
1.陰で悪口を言っている
表向きは友好的でも、裏では悪口を言っていることが多いです。親しかった相手の悪口を言い出す相手はフレネミーの可能性が高いでしょう。自分がターゲットの場合なかなか気づきにくいですが、最近周りの友達の様子が変だと感じたら、身近にフレネミーがいるかもしれません。
2.必要なときだけ連絡する
普段は距離を取っているのに、自分にメリットがあるときだけ近くに接するのが特徴です。「久しぶり!◯◯のアーティスト興味あるって言ってたよね、一緒にいかない?チケットとるの手伝ってほしいな!」などと、一見誘いの連絡にも見えますが、チケットを取るための口実に過ぎません。酷い場合は自分がチケットを当てても内緒にして別の人と行く可能性があります。
3.ほめ言葉に嫌味を混ぜる
フレネミーは、表面的には褒めているようで実は相手を貶めるような言葉を使います。例えば、
「最近キレイになったね!整形とかした?」
「すごいね!まさかこんなに頑張ってるなんて思わなかったんだね」
など、一見するとポジティブな言葉でも、よく考えてみると相手を下に見ていたり嫌味を含んだ内容になっています。
5.相談に乗るふりをして、相手を操作しようとする
フレネミーは、相手の悩みに共感するように見せながら、実際には否定的な選択肢を勧めることがあります。例えば、恋愛で悩んでいるときに「ストレスなら別れれば?」などと、かなり悪い方向へ誘導することがあります。
フレネミーかどうかを判断する方法
見極めるには、相手と接した後の自分の気持ちを観察することが大切です。
- その人と話した後に疲れを感じる
- なんとなく自信を持っていないことが多い
- いつも比較されているような気がする
- 相談すると前向きな気持ちになれない
- その人の前では素の自分を見せられない
このような感情が続く場合、その相手はフレネミーである可能性が高いです。
フレネミーへの効果的な対処法
心理的な距離を取りながら上手に対応する方法
フレネミーと完全に縁を切るのが難しい場合、上手に距離を取りながら関係をコントロールすることが大切です。以下の方法を試してみてください。
1.境界を設定する
フレネミーとの関係では、友情と敵意の狭間でバランスを保つ必要があります。自分の感情や境界を明確にし、何が許容可能で何が許容できないかを理解することが重要です。
自分の許容を決めておかないとどんどん心が浸食されていき、取り込まれてしまいますよ。
2.重要な情報を共有しすぎない
フレネミーに信頼できる人はいません。情報を悪用したり、相手の利益を妨害する可能性があるため、機密情報を共有したり、大切なことを依頼するのは絶対に避けましょう。
例えばプライベートに踏み込まれそうなときは別の話題に変更するなど、深い話に持っていかないような当たり障りのない話題をいくつか持っておくことをおすすめします。
3.適度な距離を保つ
フレネミーと接する頻度が高いほど、ストレスが増加するため、最小距離を置くことが重要です。
- 無理に会話を続けない→「そうなんだね」「そっか」など、会話を続けない返事をすることで話していてつまらないと思わせましょう。
- プライベートな付き合いを減らす→家の用事や仕事を理由にして、会う機会を減らしましょう。
- 必要以上に優しくしない→友達だから、と甘えてきますが「それは手伝えない」とはっきり明言しましょう。
このような工夫をすることで、相手に影響されにくい関係を築くことができます。
4.周囲と良好な関係を築く
フレネミーは、あなたを孤独にさせようとすることがあります。周りに悪い噂話を流してあなたを孤立させようとするかもしれません。そのため、噂話が嘘であると気づいてくれるような関係性を、他の友人や同僚と築いておくことが最大の対策となります。
5.ポジティブな関係を強調する
この人もしかしてフレネミーでは…と、気付いてしまっても、会社や交友関係上、関係を切ることが難しいことも。そんな時はポジティブな部分を強調することが重要です。競争や対立を受けて立つのではなく、共通の利益や目標に焦点を合わせ、協力して効果的に作業することを心がけましょう。
フレネミーの体験談
趣味で知り合った女友達が…
アーティストのライブで隣になったのがきっかけでお話するようになりました。
人懐っこくて元気な明るい人だったので、素敵な人だと思って一緒にいましたが、徐々に「私に手を振ってくれた」「このときのイベントが最高で…来れなくて残念だったね」というようなマウントをとる発言が。ついには、そこそこ長い列に並んでいたら彼女がひょいと割って入ってきたことが一番の驚きでした。
流石にそれは受け入れられず、後ろに並んでほしいことを伝えたら「え~!ケチ~!大丈夫だよ~」の一言。
その場はなんとか言いくるめて並び直してもらいましたが、それから連絡はとっていません。
フレネミーの鱗片が…
自分が被害に合ったわけではないのですが、この人はフレネミーなんだろうなと思うことがありました。
彼女は仕事の同期で、良くも悪くもマイペースな人。業務は被らないので同期だからといってあまり話すことはなかったのですが、その日はたまたま彼女の上司と話しているのが聞こえました。内容は上司の方が友人関係で少し困っているとのこと。それを聞いた彼女は「◯◯さんのお友達ってお子さんいないんですよね?お子さんがいる◯◯さんを妬んでるんですよ~!逆にいないって事をつついてやり返しちゃえば良いんですよ!」なんて、恐ろしいことを。
流石にそれはどうかと思ったのか、上司の方もたじたじ。きっと自分の友だちにもそういう発想で話してるんだな~と思って近づかないようにしておこうと思いました。
まとめ|フレネミーとは
フレネミーは、一見友達のように接しながらも、陰で悪意を持っている相手です。彼らの存在は 人間関係にストレスをもたらし、時には精神的なダメージを与えることもあります。そのため、早めに特徴を見極め、適切な対処をすることが重要です。
本記事のポイント
- フレネミーとは?
→ 友達のふりをした敵であり、表向きは親しげでも、陰で悪口を言ったり嫉妬心を抱いたりする。 - フレネミーの見分け方
→ 陰口を言う、競争心をむき出しにする、皮肉混じりのほめ言葉を使うなどの特徴がある。 - フレネミーへの対処法
→ 心理的な距離を保ち、必要な情報を話しすぎないことが大切。
フレネミーの存在に気づいたら、無理に仲良くしようとせず、自分を守るための対策を実践することが大切です。人間関係を無理に維持しようとせず、心が穏やかでいられる関係を大切にしましょう。